確定拠出年金 研修室へようこそ!
これから確定拠出年金について学んでいくよ。
まずは、日本の確定拠出年金(略称「DC」*1)の歴史について確認してみよう!
確定拠出年金(DC)とは?
確定拠出年金ってどんな制度なんでしょう?
厚生労働省の定義によると、次のように解説されています。
出典:厚生労働省ホームページ
- 確定拠出年金は、拠出された掛金とその運用収益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度です。
- 掛金を事業主が拠出する企業型DC(企業型確定拠出年金)と、加入者自身が拠出するiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)があります。
う〜ん、わかったようでよくわからない…
もう少し具体的にイメージしてみるとわかりやすいよ。
どういうことかというと、毎月1万円を確定拠出年金の口座に入金すると、1年で12万円になると思うよね。
でも、確定拠出年金は自分が選んだ(時価変動もあり得る)運用商品で運用するから、1年後には13万円に増えていることもあれば、10万円に減ってしまうこともあるんだよ。
だから、「運用収益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する」仕組みになっているの。
自分の運用成果で将来もらえる金額が変わるから、しっかり学ぶことが大事ですよ。
それから、会社が毎月1万円をあなたの口座に入金してくれる制度が「企業型DC」、自分で自分のために開いた確定拠出年金制度の口座に入金する制度をiDeCo(個人型DC)と言うの。
日本の確定拠出年金の成立
日本で「確定拠出年金」制度が始まったのは、2001年10月に「確定拠出年金法」が施行されてからです。
当時、アメリカなどではすでに同様の制度があり、アメリカの制度を参考にして日本でも確定拠出年金ができるようになったんだよ。
詳しいことは省略するけれど、当時企業会計の国際化がすすめられていたの。
知ってます!
ちょっと難しくなるけれど、会社が社員の将来の退職時に支払われる予定の金額を会計上「負債」として計上することになり、財務のバランスが悪化した会社が増えんですよね。将来支払うべき金額を今支払ってしまうことで、会社の「負債」を減らせる「確定拠出年金」制度が広まるきっかけになったとも言われていますね。
不景気になって会社が倒産した時、積み立てた年金資産が足りなくて、十分な給付を受けられない人が発生したこともあり、年金制度の保全や、制度の改定が行われました。
確定拠出年金の法改正について
確定拠出年金法が施行されて、日本で確定拠出年金制度が利用できるようになってから、もう20年以上も経ちます。
これまで制度ができてから、制度の見直しはされたの?
そうですね、何度か見直しされています。
今もルールが残っていますが、確定拠出年金(DC)に拠出できる掛金額には上限(拠出限度額 )が設けられていて、無制限に掛金を積み立てることはできない仕組みになっています。
もともと確定拠出年金はひとり一口座が原則とされ、企業型DCと個人型DCに同時に加入することはできませんでした。
ところが、老後のための資産形成を政策的に促進することや、国民からのニーズの高まりにより、企業型DCの規約で定めれば、個人型DCと同時に加入できるように法改正が行われました。
ただし、ほとんどの企業がこの規約条項を設けなかったため、同時加入を認める規約はほとんどなかったと言われています。
そんな状況でしたが、社会保障審議会(社会保障審議会) などの議論を通じて、企業型DCと個人型DCの同時加入要件が緩和されることが決定し、2022年10月からは企業型DCの規約に記載がなくても、個人型DCに加入できるようになります。
どんどん使い勝手が良くなってきているといえますね。
確定拠出年金を学ぼう(まとめ)
会社で確定拠出年金に入ることになったから、制度についてもっと知りたいです!
現在企業型DCの加入者数は750万人*2を超えているので、働き世代の8人に1人以上は確定拠出年金に加入していると言われています。
個人型の確定拠出年金(iDeCo)に加入する人も増えてきているので、これから確定拠出年金についての知識は必須です。
いっしょに学んで、資産を増やしていきましょう!